暦は、未来を見つめるための“内なる鏡”
占い師として暦を読むとき、
わたしは単に日付や星の並びを見るのではなく、
「今、何が巡ってきているのか」に耳をすませます。
それは、未来を当てにいくのではなく、
未来に向かう準備をするため、なのです。
暦は、
自然のリズムを通して、
あなたの内側を映す“鏡”のような存在でもあります。
旧暦の「皐月(さつき)」には、
“田の神様に捧げる稲”という
意味合いがあると言われています。
大地に稲を植えるこの時期は、
「始まりのエネルギー」が強いとき。
外から見れば「雨の季節」でも、
心の奥では「育てること」「蒔くこと」の
運気が高まっているとも読めるのです。
「最近なんだか心が落ち着かない」「先が見えない」
そんな時こそ、暦の声にそっと耳を傾けてみてください。
そこには、焦らず歩むための
静かなヒントがあるはずです。
雨が続くときこそ、自分を見つめるチャンス
「五月雨(さみだれ)」は、
旧暦五月ごろに降る長雨のこと。
現代で言えば、梅雨の走りです。
この時期を象徴するもうひとつの言葉が
「五月晴れ(さつきばれ)」。
意外にも、「五月晴れ」は
梅雨の合間の貴重な晴れ間のことを指します。
占いの象意では、“曇り”や“雨”は「見えにくい」「停滞」を意味することもあります。
それは悪いことではないと思うのです。
「内省」「準備」「癒し」に
適した時間と言えるのではないでしょうか。
雨が降ることで地中の種が芽吹き、
曇りがあるからこそ、
陽の光がまぶしく感じられますね。
人生においても同じことと考えます。
「はっきりしない」「なんとなくモヤモヤする」時期は、
あなたの心が“次のステージ”に向かう前触れかもしれません。
五月という季節が、そっとやさしく教えてくれます。
暦を“暮らしと心”に取り入れるヒント
「暦を暮らしに活かす」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、
構えず考えてみましょう。
例えば、
・雨の日は「今日は、インプットの時間」と考えて本を読む
・晴れた日は、深呼吸しながら自分を味わう
・好きな言葉を味わってみる など…
小さなことと感じられるかもしれませんが、
心の軸はゆっくり整っていきます。
占いもまた「今」を見つめ、
「これから」を整えるための知恵になります。
占いの根底にある“自然との調和”を
味わってほしいと思います。
自然のリズムに寄り添う暮らし
あなたの生年月日と暦を掛け合わせると、
“気づきのある暮らし”へとシフトしていくことができます。
「運の流れは、自然のリズムと寄り添うことで整っていく」ということ。
五月の暦に、少しだけ心を向けてみませんか?
あなたへ、やさしい追い風が吹いてきますように──。
コメントを残す